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半蔵門ギャラリー 平安時代紺紙金字経見返絵  

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平安時代の紺紙金字法華経巻第八観世音菩薩普門品第二十五の巻頭と見返絵の軸装です。

以下、『法華経』について、『仏教説話の美術』(*1)の概説から抜粋です。
「平安時代は藤原貴族を中心にして法華経信仰がたいへん盛んとなった時期で・・『法華経』は釈迦の根本の説教を説くものとされ・・経文の中に多くの比喩や物語を引用していることでも知られる」
「平安時代後期を通じて堂塔の柱、扉、仏後壁、障子に次第に法華経絵が盛んとなる・・『法華経』は経巻見返絵としても注目すべき展開を見せ・・紺紙経見返絵は平安時代の末までには独自の独創的な様式を作り上げた」
「『法華経』の美術で重要なのは、その信仰が平安時代の貴族に間に浸透したことである。『法華経』の美術はしたがって平安時代の文化を考える上でも重要な位置を占める」

本紙は、経文の品題下に「八」と見えるように、
巻第八で、観世音菩薩普門品第二十五、陀羅尼品第二十六、妙荘厳王本事品第二十七、普賢菩薩勧発品第二十八、の四品が一巻に調巻されていたようです。

画像中央、拡大画像をみますと、金色身の釈迦三尊像を中央に、
右上に、蓮華座上で合掌し、象にのる普賢菩薩がみえ、これは普賢菩薩勧発品第二十八を、
下辺の、跪き合掌する天女のような一群は、陀羅尼品第二十六で語られる十名の羅刹女を、
左上の二童子は、妙荘厳王本事品第二十七に登場し、空中にて水や火炎を自在に放出し、その父王を発心させた二王子を、
それぞれ、各品の経意絵を描いたものとおもわれます。

画像右・参考画像(*2)
1〜3は平安時代の法華経巻第八の見返絵です。1と2には同じような二童子が描かれており、それぞれ延暦寺と厳島神社のものです。

画像左・経文の拡大画像は右端と左端です。

表具は、仏様を荘厳(しょうごん)すべく華やかさと、時代を経た表具裂の醸し出す重厚な雰囲気を求めました。
時代は平安後期の中でも、紺紙金字経見返絵の変遷を考えると、古層に属するものかと考えます。

お釈迦さまを中心に合掌聴聞する菩薩、比丘、背景等々すべて、極細の金泥の筆致は、軽快で流麗、光を受けてキラキラ輝きます。その金泥の輪郭の間を、銀泥の繊細な文様が埋めています。画面は限りなく麗しく、あたたかく、法悦にひたるとは、こんなことかしらとおもわせます。
摩れ、虫損などありますが、十分に美しく、ここまで描き込みのある見返絵はそうそう手に入るものではありません。平安時代の書は言わずもがな、平安貴族が享受した法華経美術の一端をお楽しみいただけます。太巻
本紙:26 x 68 cm 軸:83 x 77 cm

参考文献
*1『仏教説話の美術』奈良博 1990 p.8
*2『法華経 写経と荘厳』奈良博 昭和62年

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