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15センチほどの小像ながら、作行きの良さや、美しく男らしい顔立ちから、見るものを強く惹きつけるガンダーラトルソーです。
額は高く、彫りの深い細面の顔貌、形の良い双眸は一点を凝視するやに見え、太い鼻筋の下に、口ひげを左右に流し、ふっくらとした唇が表現されています。体躯は、胸と左上腕の一部しか残っていませんが、胸板は厚く、重量感の感じられる逞しく威厳のある姿です。そのごく限られた面に、衣ひだが幾重にも柔らかな曲線を描いています。
参考画像（中央画像下・＊）は、ガンダーラ地方（サフリバロール）出土の仏三尊像（2 - 5 世紀）です。本像によく似る、ターバン式の冠飾をつける、向かって左の像を「観音の可能性が強い」と解説しています。本像も、装身具を身につける姿から、菩薩像、そして同様のターバン式冠飾から、釈迦に脇侍する観音菩薩の可能性があります。また、菩薩形は、出家前の釈迦を表す場合もあるので、お釈迦様の可能性もあるのかもしれません。
状態は、頭頂部と鼻がやや擦れ落ちています。その他補修が入っているのか判りませんが、背面から見る限り割れなどの補修はありません。大きさ、飾った感じ等、右画像を参考にしてください。
お釈迦様か、観音菩薩か、どちらにしても有難く、威光を放つガンダーラトルソーです。小像なので飾る場所もあまり選ばないと思います。
総高（含台）24センチ
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『Gandhara Art og Pakistan』『パキスタンガンダーラ美術展』1984
どうもありがとうございます
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