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半蔵門ギャラリー 縄文土器壺  

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気品さえただよう、姿が美しく、強い存在感をしめす縄文晩期の壺です。

ほぼ垂直に立ち上がる口頸部はたくましく、その付け根から腰までは、ゆったりと豊満なラインをみせ、腰からは、遊びのない直線で一気に小さな底部へと収斂します。
表面は、口頸部を除き、きめの細かい縄文が全面を覆います。

以下、縄文について興味深い考察をご紹介します。少し長いのですが、『高天原は関東にあった』(田中英道 勉誠出版)から引用です。

「・・他の文明の土器が無文であることが大半であることを考えると、ある種の特殊な表現と考えることが出来る。・・
縄は植物の繊維をより合わせたものである。一本一本の草の繊維や、藁、木の皮は切れたり、折れたりするが、それに縒り糸をかけて、さらに絡み合わせると、強力な力をもつことになる。か弱い草でも縄にすると重い石をもちあげることができる。丸太を組み合わせて縄でしばりあげると、大きな家を建てることが可能になる。さらに細い植物の繊維をより合わせることによって、弓の弦や釣り糸が出来る。編みあわせて、背負い籠の紐や赤ん坊のおぶり紐、衣服も製作することができる。
縄文人にとっては、縄は最高の文明の利器であったのだろう。その形を彫り込むことによって、縄の呪力や霊力を見た、ということになる。土器は縄の魂を得ることによって壊れにくくなり、土器を守ることが出来ると思われたのである。これは植物繊維が、縄となることによって、霊力をえる、まさに自然信仰、御霊信仰の表現の現れということが出来る・・」

底面の、出土を示す墨書「陸奥国三戸郡南郷村大字島守字下荒谷出土」は、墨の色もあざやかな、力の入った好い書で、書き手の心意気まで感じられるようです。

状態は、口縁部欠け、発掘時の棒による刺突痕を埋めたもの(中画像下)、その時に入ったであろう右下へ伸びる約10センチ程のひび(左画像下)、表面のソゲ約1x2cm、アタリ等あります。縄文土器としては良好ですが、キズの拡大画像ご希望の場合はお申し付けください。
やや大きめですが、合わせの箱に入っております。 
高:16.7 cm

縄文、文字通り、縄目の文様を施すことで、縄文人は、土器を、単なる器から、祈りを込めたモノへと昇華させていた、と考えれば、あの豊かな装飾性に納得がいきます。更にそれは、山川草木に神様をみる、わたくしたちへとつながっているような気がします。

参考画像:『縄文の玉手箱』青森県立郷土館

 


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