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半蔵門ギャラリー 調馬図  

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高貴な雰囲気を漂わせる馬と随身(ずいじん)と思われる人物の絵巻物断簡です。

伝土佐広周(*)筆「馬上武者絵巻」(右画像A)に、同じ構図の調馬図(右画像B)があります。
「この絵巻は、現在十一の場面よりなっているが、ここでみられる場面と全く同図の断簡が数種諸家に分蔵されている」
参考画像ABC および引用:昭和42年の『古美術 20』「調馬図巻」宮次男

また13世紀半ばの、
「平安末期に活躍した随身三人・・後嵯峨院の随身六人のつごう九名の随身と八頭の騎馬をえがいている」「随身庭騎絵巻」にも、よく似たもの(右画像D)があります。

「随身というのは、平安時代以降、貴人の外出の時、護衛のために勅定によってつけられた近衛府の官人である。・・よりすぐった随身をかかえることは、公家(朝廷)の誇りでもあった。・・随身たる者の第一条件は、美貌の持ち主であらねばならぬ。しかも、心ばえが優しく、芸能を具備していなくてはならないという。」
参考画像D(秦兼清および引用:『続日本の絵巻』「随身庭騎絵巻」

以上のことから、本図は、室町時代の「馬上武者絵巻」が「かなり長い間にわたって、次々と伝写された」もののうちの断簡一葉だと考えられます。そして人物は随身かと思われます。

時代および状態について
何カ所も破れていたり、本紙が欠失していたものを、裏打ちしています。本紙は室町末から江戸初はあるように見えますが、補修、おそらく本職の補筆が入っています。オリジナルの彩色(参考画像C)に倣ったようで、鑑賞の助けにこそなれ、妨げになるものではございません。

入手時、本紙と一体となった雰囲気のある古い額に封をされておりましたが、本紙の状態確認の為、一度開け、再び額装いたしました。額に爪の先ほどの古いソゲがありますが、雰囲気の中にとけ込み気にならないと思われます。

「調馬図巻」(参考画像ABC)は柳宗悦氏の愛蔵品だったそうです。その伝写と思われる本紙ですが、神馬とも見える美しい馬と随身は、やはり上品な空気をかもすようです。
額:52.5 x 54 cm 箱はございません。


土佐広周(トサヒロチカ):室町時代前期の土佐派画家(『日本人名大辞典』)


サムネイル画像:ガラスを装着したものです。
左画像:スキャナー画像です。


どうもありがとうございました。

 


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