店主からお客様へ:
福岡市博多区で美術品を取り扱っております、
今林崇と申します。
「天平堂」という当店の屋号は、
唐（中国）や西域の影響を強く受けて、
仏教美術の黄金期を作り上げた、
奈良時代の天平文化に起因します。
私は父が44歳の時に生まれ、
美術に関わるきっかけは父の影響からでした。
この業種は見た目以上に肉体労働が伴います。
繊細な美術品の運搬は手持ちが基本となり、
アートフェア等の催事では、
設営から撤収までとかなりの体力が必要です。
私は高校を卒業して大学に進学しましたが、
家業である父の手伝いをしている中で、
4年という年月を漠然と過ごすよりも、
体力が衰えてきていた、
高齢の父を少しでも支えたいと決意し、
1年で大学を中退してこの業界に入りました。
父は2018年の1月に逝去しましたが、
美術業界のいろはや、
アート・ディーラーとしての在り方を、
約20年に亘って指導して頂きました。
これは今も私の中で大切な幹を形作っています。
美は心を豊かにして、
暮らしに彩りを添えてくれます。
古来より大陸文化の玄関口として機能した博多で、
「人と物」、「人と人」との一期一会を大切に、
文化や伝統を繋げていける店舗を目指しています。
心躍るような魅力ある作品、
感性に響く作品を取り扱っていきたいと思います。 | |
