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紙本 着色 古筆了悦箱書 熊谷三太郎旧蔵
昭和5年11月3日東京美術倶楽部某家売立目録所載
21×31㎝ / 117×72㎝
戦国武将・荒木村重の子として生まれ、一族を信長に滅ぼされるという数奇な運命をたどった岩佐又兵衛。狩野派や土佐派など多様な流派に学びながらも、既成の様式に縛られず独自の画風を確立し、浮世絵の祖と称されました。歌聖・柿本人麻呂を描いた本作にも、面長でふっくらとした頬(豊頬長頤)を特徴とする又兵衛ならではの人物描写が見られ、伝統的な歌仙絵の形式に則りながらも、その気品と気迫を現代にまで蘇らせています。又兵衛の高い芸術性が際立つ、まさに手元に置きたい逸品です。 |
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