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古童 初期伊万里 苫屋文 小服茶碗  

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初期伊万里のなかではかなり後の方で次の古九谷様式時代にも共通するような文様ですね。

山水文様なんですが、太湖石が置かれていたり苫屋があったり、その傍の柳の木の表現なんかはまだまだ初期と云えるようなもの、つまりは過渡期の生まれなんでしょうね。

特に高台のラフな「大明」の文字なんかは書きなぐったような感覚で、黎明期の野性味が残っています。まだ素焼きをしない生掛け焼成の時代、素地と釉薬の収縮率の差があって貫入が全体に入っているところもまたその味わいですね。

以前にも書きましたが、初期伊万里は唐津を焼いていた一部の朝鮮人陶工が有田泉山に磁土を発見して創始したと。これが長らく定説であったでしょうが、昨今はもうそれほど単純ではないという考えもあるようです。

曰く、鎖国以前には南方や中国からも盛んに人とモノの流入があり、博多の港などはさながら国際都市の様相であったと想像される。有田の磁器創始も朝鮮人陶工のみではなく、そこに安南や宋胡録、景徳鎮や周辺の中国南方諸窯の陶工たちもやってきていて、自国で培った技術を以って有田の黎明期を支えたのではないか。こんな荒唐無稽とも云えるような考え方もあるようです。

実際に古染付と初期伊万里の文様の共通性や、南方諸窯の鎬意匠や鉄絵技法なども初期伊万里にも見られるものがあるなど、無視できない現実もあるのではないでしょうか。

まあそれは学者先生の考察にお任せするとして、この小碗は茶箱に仕込まれて使われてきたようで貫入にも味が染みていい風情です。

疵はあるのですが、これも窯割れが発生して物原に捨てられたのを拾い上げて茶碗としていたようです。発掘ものとしては疵気も少なくカジュアルにお茶人の普段使いとして愉しまれていたのじゃないでしょうかね。

手に馴染むサイズの良さは茶籠の碗はもちろんのこと、酒器にもコーヒーにもどんどん使ってみては如何でしょうか。

口径9.4~10.0 高さ6.3~6.5センチ

江戸時代初期~前期

桐箱に収められています。縞の風呂敷とドット文様の包み布が添っています。

箱の蓋が一度濡れた後に急速に乾燥したのか、波打つようなゆがみがありますが、収納には特に問題ありません。

画像でご覧頂けるように窯割れをいぶし銀で繕っています。

画像に出てくる盆は付属しませんのでご了承ください。
65,000円


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