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桃山時代の志野草花文小鉢です。
重厚でありながらどこか愛らしいこの造形は、堂々たる風格と力強さを感じさせます。
長石釉の厚くかかった肌の下からは草花文が、それを取り巻ように幾何学文様が現れ、魅力的な装飾美の世界を織り成しています。
裏を返せば淡雪がふんわりと降り積もったような白い柔らかな肌に、所々にピンホールが表情を添え、古志野ならではの味わい深い景色が息づいています。
文様は伸びやかに生き生きと描かれ、少し滲むような線が、より趣きを与えています。
また、艶やかで潤いのある肌の表情は魅力的で、器が生気を宿しているようです。
見所の多い魅力的な絵志野の小鉢です。
眼を楽しませてくれ、茶席の器としても、その存在感を発揮します。
見込みの一部分に、釉薬の肌が荒れた様相を呈した窯キズがあります(画像①参照)。矢印Aの部分にニュウがあります。口辺に一ヵ所金繕いが施されています。ですが全体の景色に溶け込み気になるものではありません。
幅146mm奥行159mm×高さ55mm
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