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安土桃山時代に山瀬窯で焼かれた斑唐津の盃です。
藁灰釉による白濁した釉調は、斑状の表情を生み、厚く、あるいは薄く、または、流れるといった釉薬の掛かり具合により現れた景色の変化が、器の表情を奥行き深いものにしています。
高台の作行きや、素地の土味にも風情があり、唐津焼ならではの素朴で力強い美が静かに息づいています。
呼続も器の景色にアクセントを与え、焼成中に生じた「くっつき」も、この盃においては個性を際立たせる一員となっています。
お酒で潤った肌も魅力的で、しみじみとした味わい深さを持ち、荒々しさの中にも心に染み入るような詩情をさえ感じさせる器です。
この盃が友となってくれれば、じっくりとお酒が味わえそうです。
矢印Aの部分に呼続が施され、矢印Bの部分には金繕いが施されていますが景色の中に溶け込んでいます。
口辺の直径65mm×高さ31mm
ご売約ありがとうございます。 |
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