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池大雅画 村瀬栲亭賛 《浅絳山水図》
紙本 淡彩 山内容堂箱書 高林家旧蔵 墨美社「墨美第一九二号」所蔵
134×55㎝ / 212×73㎝
池大雅は江戸時代中期に活躍した文人画家であり、自ら各地を歩くことで単なる中国絵画の模倣にとどまらない、伸びやかで臨場感あふれる山水画を数多く描きました。
本作は、まさに池大雅の山水画の真骨頂といえる一作です。幾重にも重なる線条で表現された岩肌と、もくもくと湧き上がるような山の姿は、自然の中に息づく「静」と「動」という、相反する要素を見事に描き切っています。賛文は儒学者・村瀬栲亭によるもので、軽妙な書風で俗世を離れた静けさへの憧れを表現しています。同時代の二人の才能が響きあう様をぜひ、ご堪能ください。
賛文:江上青山々上山嵐光晴映水雲間翠微恰有僧房在何以得分半日閑
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