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民藝の教科書のようなものがあれば一番最初のページに掲載されるかもしれませんね、この瀬戸の石皿は。
作られた当時はとにかく壊れないように頑丈に分厚く作られて野暮ったさの極みであったかもしれません。街道沿いの茶店や町場の一膳めしや、そんなところで煮しめなどを雑多に盛られて置かれていたのでしょう。割れて使えなくなれば惜しげもなく捨てられていたものたちですね。
しかしその日その日を精いっぱい働く労働者たちのすき切ったおなかを満たし、貧しくとも充実した夕餉の喜びをもたらしてきた、謂わばつましい幸福の象徴であったわけです。ですから今日評価され賞玩されるのも当たり前なのかもしれませんが。
さて庶民の要望に応えて吉祥紋様が当然のこと多くなるのですが、これは何の絵柄でしょうか?
藤の文様にも見えますがやはりこれは柳でしょうか。柳の木は雪折れ無しの言葉もあるように、しなやかで力にも負けない強さがあるもの、春の芽吹きの勢いもその生命力の強さを感じさせるものだったようです。つまりは汗みずくになって働く健康的な民衆そのものの姿であるでしょうか。過去にたくさん扱ってはきましたが、久しぶりに好ましい絵付けに出会うことが出来ました。
呉須と鉄絵のシンプルなものですが、この画面からはみ出ていきそうなところが堪らなく魅かれる一品ですね。ほんとうにガツンと力を込めて描いたような絵ですが筆者の肩の力は抜けている、そんな二律背反したところもまたこれの魅力でしょう。
近年は古民藝の再評価のような動きがあったり、アパレルショップが手掛ける新しい工芸品なども古民藝のデザインに大いにインスパイアされたものが多いように思います。
そんなことからも、昔からコレクションされているものですがまた新たな視点で見て下さるZ世代にも大いに期待したいと思っています。
直径27.0 高さ5.4センチ
江戸時代後期
画像でご覧頂けるようにニュウや削げなどあります。ただしこの手の石皿は使用された経緯から疵があって当然のもの、その疵さえもダメージというより表情の一つと評価してしかるべきものと思います。
画像に出てくる皿立てや敷板は付属しませんのでご了承下さい。
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65,000円
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