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加島美術 池 大雅「江邨秋晩図」  

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絹本 着色
小杉放庵・山中蘭径箱書 月峯辰亮・義亮極書
90×34㎝ / 180×48㎝

今年で生誕300年を迎える池大雅は、江戸時代を代表する文人画家の巨匠です。旅をこよなく愛し、全国各地に足を運んでは目にした自然を絵画にしました。
中国風の山水をダイナミックに描いた本作は、賛に中国唐代の詩人、孟浩然の『宴張記室宅』の一節、「島の周り、船上で酒を酌み交わし、眼前に山が現れては、詩を詠む」とあり、文人の雅な宴が思い浮かびます。しかし、実はこの詩の最後は「寧ぞ知らん書剣する者の、歳月獨り蹉跎たるを」と結ばれ、人生のうたかたを詠ったもの。大雅の圧倒的な画力による山水風景の端然とした美と、孟浩然の詩が混然一体となることで、人の世の儚さやもののあはれが際立ちます。まさに詩画一致、類稀なる文人画の逸品です。
 


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