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このお皿を見た時まず最初に思ったのは「あぁ~きれいな色だなぁ~」と云う事でした。まるで一陣の涼風が吹き抜けたかのような、心が洗われるような感覚、それは多くの方々に共感して頂けるものと思っています。
中央に主題である白鷺が羽を休めているようなポーズで佇んでいます。もしかしたら魚を狙っているのかも、いずれにしても随分とよく観察をしてリアルなポーズを描いていますね。おそらく湿原のような川のほとりのような場所でしょう、周りには野の草花が咲き乱れているようです。と云っても実際は筆にたっぷりと含ませた呉須がポタッと落ちたような絵付けで詳細はわかりかねるしろもの。でもそんなところがまた黎明期の魅力でもありましょう。
周縁はあえて染付ではなく鉋でリズミカルに削った鎬紋様。そのまま縁も輪花状に仕上げています。
裏側は無文ですが陶工の指痕なども愉しい。そして釉のムラムラと厚く溜まった所が実に白く碧くみずみずしい膚ですね。この上りは本当に素晴らしいもの、文句なし!と云ったところです。
飾っても実際に使っても美しい膚の魅力が尽きない良品初期伊万里と思います。どうぞお手許に!。
直径16.6 高さ3.4~3.6センチ
江戸時代初期
桐箱に収められています。
口縁からニュウが一つ、鳴くような不安定な状態ではなく、ご使用に際して特に支障のないものと思います。
御売約ありがとうございます。 |
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