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あまり類例のない鎌倉彫の墨斗(墨壷)です。かつて墨斗は宮大工にとっては命に次に大事なものとされており、寺院建立に携わる大工が特別注文した品なのでしょう。朱漆と自然な摩耗から表出した下地や木地とのコントラストがいい味わいです。
廻手が欠損し壺車は後補と思われ実用には向きませんが、池のスペースに小さな落としを仕込んで見立て花生とするのも乙なものです。大倉集古館の『根来』展に出された根来墨壺(室町時代)の写真を掲出しておきますのでご参考になさってください。
長 183mm
付属品:桐箱
江戸時代
◎御約定:ありがとうございました。
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