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円山應挙「蘆鳧図」
絹本 着色
105×40㎝ / 193×53㎝
江戸中期~後期に京都で活躍した円山應挙は、日本画に写生を取り入れた革新的な絵師として知られています。動植物の形態や質感のみならず、躍動感や生命力までも描き切る應挙の写実画は、実物以上のリアリティに満ちています。本作の見どころは最小限の筆致と色数で描かれた雌雄の鴨。見るほどに引き込まれる繊細な描写は、天才絵師と謳われた應挙ならでは。羽を休める鳥たちの静寂に対して、画面を横切る蘆が空間に動きと時の流れをもたらしており、應挙の緻密さと大胆さが凝縮された秀逸な作品です。 |
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