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伝来不明ながら、肩部が大きく張り基部にかけて直線的に絞り込まれる古様なフォルムの瓶子(*1)です。本作は総体が黒根来塗りで仕上げられ、注口内部にのみ朱漆が確認できます。現在はほぼ摩滅しているものの肩部と基部にそれぞれ三箇所に朱漆で菊紋が描かれており、往時の華やかさが偲ばれます。
肩部や土台のクラックに古い時代の補修が入っているものの、漆は現在も堅牢な状態を保っており取り扱いにおける不安要素はありません。ガラス製の落としが付属し、すぐに花生としてお使いいただけます。
*1
神社で神様に酒を奉納するための徳利。単体ではなく一対で使用する。プロポーションは様々だが、注口と胴部、基部を別々に轆轤挽きし接合して完形に仕上げられる。
高 325mm
幅 270mm
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室町時代
◎御約定 早々ありがとうございました。 |
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