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ふたりの聖人が板にテンペラで描かれたイコンです。
パリに住んでいた9年程前に見つけたのですが、気に入ってそのまま手元に残していました。
特に手の繊細な表現は単純ながらも巧みで、宗教美術の奥深さの一端を覗くような趣があるように思います。定型で描かれるため、あまり個性がないと思う方も多いかもしれませんが、陶磁器の絵付けのように、よく見ると同じテーマの作品でも違いがあり、中でも生きた線のものが見つかると嬉しくなります。
裏側の「IC XC、NI KA」は、「勝利者イエス・キリスト」を意味しています。傷みはあるものの、触るとぽろぽろと剥落するような状態ではありません。
余談ですが、18-19世紀ものは比較的手に取り易く、宗教画とかまえずとも民藝の延長として楽しめる所があるため、宗教美術の入門としてもおすすめいたします。
また、17世紀以前のイコンとなると、途端に手の届かない美術品という感じになってしまいますが、様式的に大きな変化がないため、何が異なるのか、宗教美術の魅力について掘り下げて行くのも面白いかもしれません。
18世紀、全長24.5cm 幅16.9cm
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