|
南蛮ものの定番であるこれ、通称「粽」と呼びますが、もちろんこれも数寄者の命名であるのは周知の事実でありますね。昔から掛け花入れとして重宝されてきたもので、よく明治~大正辺りの大名家や素封家の売立目録などにも見られるものですね。
天地がすぼまり胴が膨らみ、ゴリっとした轆轤目が立ったもの、特に口縁部が締まっていて二重口になっているのが花を活けた時に納まりが良く決まりやすいというのがあって使い勝手がいいものです。
膚はつやつやと光って灰が降ったところが白カセになってアクセントですね。
金具こそ仕込まれてはいませんが、自立もしますのでそのまま花生の小壺として愉しめます。もちろんお好みで金具を発注して掛花生に仕立てるのもありかと思います。
今は暑い盛りで花が少ない季節ではありましょうが、暦の上では立秋は過ぎた頃、これから秋草がいろいろと出てくるかと思います。
お好きな野花をなげいれてみては如何でしょうか。
高さ15.6 胴径9.4センチ
八重山からベトナムにかけての地域の窯と思われます。
17~18世紀頃
箱はありません。
口縁の突帯部分に削げなどありますが、このやきものの性格上さして大きなマイナスにならないものと思います。
御売約ありがとうございます。
|
|