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風招 伊原宇三郎
南彿風景
 

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◆ 伊原宇三郎:1894(明治27)年〜1976年、享年81才。徳島県徳島市出身。国内外で活躍した洋画家。古典主義風の重量感のある画風。またピカソに傾倒し、日本にピカソブームを巻き起こした。
藤島武ニに師事、東京美術学校西洋画科を卒業。在学中第2回第3回帝展に連続入選。大正14年に渡仏、4年半滞在。帰国後、第10回〜第12回帝展に連続特選。
戦前に帝国美術学校教授、帝展/文展審査員、東京美術学校油画科の助教授。
戦時中は中国〜東南アジアの各地に従軍し、報道画家の一面も持つ。
戦後も一貫して美術界の要職を歴任。1960年フランス政府より芸術文化勲章を贈られる。

…とまぁスタートからかなり順調に日の当たる場所を歩んで来たと思われる宇三郎ですが、1925(大正14)年に初めて渡欧し、彼の地の巨匠達やその美術運動の洗礼を受け、どれほど大きな衝撃を受けたかは今日の我々の想像を遥かに超えたものだったでしょう。

そして南仏ヴァンスの風景を描いた本作は、おそらくはその初渡仏の際、どこへ行っても感動していた頃の、まだ描きたくて仕方がない初々しい新進気鋭の画家の姿を彷彿させる作品。少々書き込み過ぎのきらいがあるところもまた微笑ましくもあり、私はこの画家の中でもかなりの傑作の部類に入る作と思っている。①〜⑤までジグザグに近景から遠景へと徐々に視線を導く構図はよく計算され、古典的な絵画理論を学んだという宇三郎の面目躍如。

美術史には全く明るくない自分が余計な詮索をすると墓穴を掘る事になるが、既にキュビスムの嵐が過ぎ去っていただろうパリでピカソに出逢い、おそらくセザンヌまで遡って、伝統と新風の双方を身に付けようと奮闘した画家の気迫が画面から滲み出ている気がします。

◆ 8号でした。


☆ ご売約となりました。ありがとうございました。
 


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