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江戸前期、17 世紀後半の陶胎染付です。
口径:約15.0cm 高さ:約3.6cm 底径:約9.0cm (A)のサイズ
寛文期(1661~1673年)前後頃に焼かれ、以前は中野焼と言われていました。
近年の研究で有田地方で焼かれたという見解が強まり、中野焼から陶胎染付という名称で呼ばれるようになってきています。
陶胎染付の特徴は陶器質の器に化粧土を施し焼成したものです。
また意図的に罅(ひび)を生じさせ景色として用いているものも見受けられます。
茶碗や水指、香炉などの茶道具が見受けられます。また絵付けには中国の雲堂手が描かれていることが多いです。
当品を見てみましょう。
5客とも表面に磁貫はありますが、罅を用いた景色は見受けられません。
しかし化粧土の施す際にできる刷毛の跡や、陶器質の赤茶色の土がはっきりと見て取れます。
刷毛目の跡は見込みに白く渦巻いている線が見易いかと思います。
呉須も濃く、磁器と違い陶胎染付らしい柔らかな雰囲気を持った焼きものです。
(注):全てに磁貫があります。(B)(C)(D)見込みフリモノ、(E)磁貫に汚れがございます。ご確認・了承の上、ご購入下さい。 |
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