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古童 紀伊上野廃寺 軒丸瓦  

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仏教美術の世界はなかなかに高尚で難しいと思われがちですが(それもあながち間違いではないとは思いますが・・・)、美しく荘厳されたほとけたちの御前で、自然と手を合わせたくなる気持ちが涌いてくるのはどなたもが経験されていることと思います。

そうした気持ちと考古的探究の興味、そしてフォルムやマチエールといった美的観点で見た時の美しさを素直に受け取れば、これほど豊穣な世界もなかなか他にはないものじゃないでしょうか。要は風土に根ざして定着した仏の世界を自然体で愉しんで頂ければいいのだと思っています。

さてそうは云ってもねぇ~、パソコンの机の横に丈六の仏像が鎮座しているというのはなかなか鑑賞としてもキビシ~ものがあります。でも仏教美術と云うのはたとえ残欠であったとしても、その時代の空気感を伝えてくれるもの、ですから座辺で愉しむのにはむしろ発掘ものの残欠などがうってつけとも云えるわけですね。

金工、写経、仏画など愉しいものは色々とありますが、この出土瓦なども面白い世界であります。

かつて偉容を誇った伽藍も火災、戦災、廃仏棄釈など、時代ごとの嵐に翻弄されて灰燼に帰すことを余儀なくされたものも多くあります。この瓦もそんな中の一つでありますね。和歌山市内に史跡として残る上野廃寺の軒丸瓦の残欠です。

熊野や那智の信仰、補陀落渡海など、今も盛んに残る厚い信仰の地であるのはよく知られたところ、時の権力者や天皇も那智には訪れていますね。古来より重要視された土地であるのはもちろん、山深く、俗世の欲から離れて身を浄く保つための霊場として修験道の山伏たちも修行をした場所でもあるのでしょう。

川原寺式の複弁蓮華文の瓦、特に木型のキャストが抜群にいいところがポイントでしょうか。周縁の鋸歯文様がやや見にくいのですが、その鋸歯の中に更に線が入るのが確認出来ます。

完形のおよそ半分ほどしかないのですが、仏教が日本に定着していった発展期のダイナミックな空気感は感じて頂けるかと思います。

以前の所蔵者はありあわせの箱に収めて保管していたようで、小さなメモが付いていました。「飛鳥白鳳の古瓦」所載と書いていますが、現品という意味ではなく、同手が所載されているという意味ですね。

美しい陰影をあたたかな光りのもとで飾って頂きたいと思います。

横18.9センチ 縦9.9センチ

白鳳時代(6世紀後半)

御売約ありがとうございます。
 


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