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朝鮮時代前期から中期にかけては呉須の入手が困難になり、鉄砂(鉄釉)で上絵を描いた作品が多数を占めるようになりました。本作もその頃の小壺と思われ、元の用途は筆洗でしょう。鉄砂を使用した場合には陶胎がグレーっぽく焼き上がってしまうことが多い中、本作は比較的アガリよく前期〜中期の作品としては佳品の部類に入れてもよいと思います。
口縁に金直しがありますが綺麗に直されており、嫌な印象は受けません。時代のトロ味がついた蓋も附属しており小振りな内海茶入としてもお使いいただけます。伝説の李朝コレクター、中川竹治著の『座辺の李朝』にも類品が掲載されておりましたので写真を御参考ください。
径 70mm
高 48mm(蓋含まず)
付属品:桐箱、資料のコピー
朝鮮王朝時代(16-17世紀)
◎御約定:早々ありがとうございます。 |
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