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古童 古瀬戸 灰釉 四耳壺  

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尾張の國、今の愛知県は瀬戸の地は古代から精良な土を使った陶器生産が行われてきた所です。陶磁器の代名詞「せともの」という言葉は今も通じるほどに、連綿と陶煙が上がり続けているのは皆さんもよくご存知かと思います。

さて古代の須恵器生産の次の世代、いわゆる中世古窯の古瀬戸というものはいつ頃始まり、どう展開していったのか、その辺は諸説あって楢崎彰一さんや赤塚幹也さんらの論争もあったようですが、詳細は先生方のご本を参考にして頂くとして・・。

主に現在古瀬戸の製品を目にすることが出来るのは鎌倉時代から室町に掛けてのものですね。日本初の施釉陶器、いわゆる猿投古窯に代表される白瓷生産に影響を受け、また舶載された中国陶磁をお手本にした新しい器形がたくさん展開される鎌倉時代のものは、武士の時代らしい剛毅な印象と、前代の貴族趣味を微妙に受け継いだ優美さが混在する美しい古窯製品です。

こちらは代表的な形である四つの耳を持つ壺、四耳壺(しじこ)です。卵のような形の優美な立ち姿、肩には帯状の耳が付けられています。また櫛のようなもので回転体を使って付けた沈線がアクセントのように施されています。

そしてこの大疵にもかかわらず、見捨てがたく招いた理由はこの釉薬の美しさです。詳しい方はよくご存知の事ですが、この時代の釉薬はとにかくカセやすく脆いもの、土中で剥落してしまうのが当たり前のもの、むらむらとして均一に上がらないもので、素地への食い付きがが浅いものですね。

これにもカセて艶を失ったりカセた部分があるのですが、残った釉流れと火間の赤みがなんともきれいで、古陶磁好きの琴線に触れる景色になっています。

発掘時に割れていたものを繋ぎ合わせたのでしょうか、胴から肩にかけた部分が外れて大小五つほどに割れたものを接着しています。ニュウも廻っているのですがきちんと修理されているので特にグラグラするような不安感はありません。

疵は無いのに越したことはありませんが、この疵でも見捨てがたい景色は特に花を呼ぶものでしょう。完器に比較してリーズナブルに手に入るのも現実的とも云えそうです。

もうすぐ到来する春には花の種類もグンと増えてきますね。木瓜や桃の枝なんて投げ入れると美しい画面じゃないでしょうか。

高さ26.0センチ 胴径18.6センチ

鎌倉時代 13世紀頃

桐箱に収められています。

上記にあるように割れを接着しています。また口縁の欠損、肩の耳の一つがやはり割れています。

書籍画像は同じ器形のものが掲載されているということで参考までに。

御売約ありがとうございます。
 


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