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抜群の高麗青磁鉄絵梅瓶です。本作を初めて見た時「まるで磁州窯ではないか！」と驚嘆しました。むしろ、そんじょそこらの磁州窯よりも全然絵が良い。伸びやかに破綻の無いデザインで描き出された草花文の自由闊達、溌剌とした健康的な美しさと明るさと力強さには目を見張る魅力があります。梅瓶という形もとても良いです。肩がグッと張り出し、腰にかけてすっと絞り込まれて行くこの形は、バランスを取るのが非常に難しい形で、相当な名人以外はこれだけ上手に形作ることは出来ません。姿形も、鉄絵もとても一流です。このタイプの作品の中で頭一つ抜けています。
本作は明らかに中国の宋時代の磁器、磁州窯の影響を受けて製作された作品です。本作のように、朝鮮陶磁器は中国陶磁器から学び、写し、独自の進化を遂げました。そして、時に、中国陶磁器を凌ぐ卓越した作品を生み出してしまいます。本作が一級の磁州窯を超えているかと言われたらそんなことはないのですが、そんじょそこらの磁州窯の何倍も魅力的で、何倍も希少性が高いのは間違いありません。ちょっと無いレベルの美しい作品です。
この古いタイプの作品は粗野で雑な作品が多く、魅力を感じませんでしたが、本作は別格です。とても美しく、風格があります。私が今まで市場で目にしたこのタイプの高麗青磁鉄絵作品の中で最も美しく素晴らしい作品です。とても気に入っていますので、共感して下さる方がおられましたら、是非オススメ致します。
産地：朝鮮
時代：１２世紀
状態：口縁と底部に古い欠け（画像参照）
寸法：高さ約２６．５cm 口径６．４cm 底径８．８cm
次第：桐箱
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