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金銅柄香炉は僧侶が手に持ち仏前の薫香供養のために用いる用具。全体的に建築的な趣があり、また「香=浄め」の道具ということで中世金工の中でも人気のある分野です。宝珠形の鈕をつけた火屋の蓋には梅鉢の煙出し孔を透かし、支台は荷葉。火屋と長柄の間の心葉には愛らしい蓮花が象られております。魚々子地は少々荒いですが、室町時代の金工らしい朴訥とした魅力にあふれています。
無瑕完好。鍍金は隅々に往時の輝きを見せており600年の時を経てもなお、香を焚かれるのを待っているかのようです。通常の香炉のように床へ飾ってもよし、ガラス製の落としもお付けしましたので花を生けるも佳し。現代の空間においても存分にお楽しみいただける仏教美術です。江戸期のものと思しき塗箱が付属します。
横幅 365mm
高 100mm(火屋部/摘み含)
付属品:時代塗箱、風呂敷
室町時代
◎御約定:早々ありがとうございます。 |
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