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朝鮮の木工ではもっとも庶民の為の民具であるでしょう、この木鉢。シンプルで余計な装飾は一切ないのは何処の国もものでも共通することかもしれませんが、これもただただ材を刳り抜いて作っただけ、そこがシンプルで我々を惹き付けるポイントかもしれません。
済州島から大量に出たらしい木工の一群で、皆このように水に晒されて白く枯れた感じになっているものが多いようですね。長方形の盆や深い鉢なども見かけることもあります。
欅材のようですが、かなり枯れていて重量はかなり軽くなっています。他の材の可能性もあるでしょうが、木目の筋の間のチリチリとした感覚は欅を感じさせます。
日本の木鉢と違うな～と思える感覚はやはり側面の面取り状に斫られた痕でしょうか。陶磁器などにも共通する造形感覚かと思います。
同じ場所を持ち続けていたようで二方向の口縁部が薄くなっていて経年変化を感じます。身近に置いて小物を入れても雑誌を放り込んでも、まったく素材そのものを愉しんでもいいんじゃないでしょうか。
口径44.7～46.0センチ 高さ6.6～9.1センチ
朝鮮時代末～統治時代頃
僅かに割れや、見込みに1箇所虫食いによる穴が見られますが、特にダメージの内に入らないと思います。
御売約ありがとうございます。
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