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和銑(*1)の太鼓蓋置。千家十職の釜師、大西清右衛門家(九代目浄元/1749 – 1811年)の作です。その特異な形状から茶人の注文と思われますが、かなり良質な材料で製作したのでしょう。時代をぐっと上げたような古鉄の雅味には思わず目が細くなります。蓋置は脇の道具ですが、趣向で「遊べる」重要な道具の一つ。祇園祭の時期や盆踊りの頃の朝茶、鬼が登場する節分等にさりげなくお使いになるとお洒落です。
ウブ味の残る共箱に鹿革の仕覆等、全てオリジナルの部材が付属するのも魅力的。探しても「無い」蓋置と断言できます。イタミはありません。
*1 和銑(わずく) 国産の純度の高い砂鉄を融かした材料。和銑の生産性の低さから明治頃より輸入砂鉄が多く使用されるに至ったが、錆にくさや膚の味わいには当然比肩し得ない。
径 65mm
高 45mm
付属品:大西家共箱、鹿革製仕覆
江戸後期
◎御約定:早々ありがとうございます。
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