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油絵にはなぜか数寄者好みの作家というのが居ますね。大抵は明治〜大正の人ですが、戦後の画家ではこの須田剋太は筆頭に上がる人と云えるでしょう。本作はその剋太の中でも龍門石窟の菩薩頭部を描いた、骨董好きに人気のシリーズの一つです。弊店でこの絵を扱うキッカケも、剋太その人よりは描かれている『龍門石窟の菩薩頭部』への憧れの方が強かった!というのが正直なところ。
グワッシュ(不透明水彩絵具)の素材と奔放なタッチを駆使して、石仏の質感を実にダイナミックに表現しており、しばらく店に掛けていても、全く飽きが来ないのは図抜けたデッサン力・画力の賜物でしょう。単に石仏を描いたというよりも全てを包容する仏の大らかな人格を描こうとしている様に見え、持つほどに気に入って来た一作です。
須田剋太(すだこくた):1906〜1990。 洋画家・書家。独学で絵を学び、戦前『日展』『文展』で特選3回。戦後は抽象画も手がけ、また書にも傾倒。具象・抽象・書と幅広く活動、国内外で高い評価を受ける。昭和46年以降、司馬遼太郎「街道をゆく」の挿絵を制作、司馬と深い友情を育んだ。純粋無垢で粗野なエネルギーに満ちた作品群を遺した。享年 84才。
◆ 4号(310mm×248mm)。グワッシュ。
☆ 鑑定書は付属しませんが、弊店で真作保証いたしますし、扱い画廊さんの眼も通っております。その分かなりリーズナブル(半分以下)な設定となっておりますが、ご希望であれば別途 鑑定を承ることも可能です。
◎ お値段見直しました。090-4450-8127、又はメールにてお問い合わせくださいませ。
◉ ご売約となりました。ありがとうございました。 |
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