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平成30年最初の出品です。本年も宜しくお願い申し上げます。
本年初売は美濃唐津の火入です。由来は諸説ありますが織部好みが全国の窯へと流布する中、美濃と唐津の陶工に何らかの交流があり<唐津の土でもって美濃の工人が製作した>のが美濃唐津です。本歌の肥前唐津焼は京都や大坂でも人気を博しておりましたし、数少ない美濃唐津の諸作は唐津人気にあやかって美濃で試験的に焼いた品と考えるのが自然かも知れません(箱蓋には「絵唐津筒茶碗」と揮毫されていますが鑑識違いです)。本作は中まで釉が掛かっておりますので筒向付の可能性も残しますが、口縁の疵から火入として使用され伝世したようです。
口縁にホツレが数箇所、膚色と馴染みのよい燻し銀で補修されております。窯中で気持ちよく融けた艶やかな釉と出色のアガリ。このレベルの美濃唐津は正しくミュージアム・ピースといえるでしょう。火入としてはもちろん麦酒や番茶を戴くのに真向きのサイズ感ですので、この機会にぜひ御検討ください。
高 105mm
径 71〜73mm
付属品:時代桐箱、奈良晒箱包(当店謹製)、仕覆、中込
桃山時代
◎御売約となりました。沢山のお問い合せありがとうございました。
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