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星の数ほど焼成され、そしてモノ原に棄てられた膨大な唐津焼きの器たち。時を経て発掘され再び世に出たそれらの中でも、古く江戸の後期〜明治辺りに掘り出されたいわゆる発掘伝世と云われる手と近年掘り出された手とはひと味もふた味も違うことは数寄者の方ならご存じの通り。本品もしっとり落ち着いた肌や年月を経た箱が発掘伝世を示しています。
そしていわゆる枇杷色のアガリが嬉しいところ。茶碗は使ってみると色次第でお茶の映りが全然違うのは周知の事でしょう。高台周りの豪快なヘラ削りや火間も見どころに。ご覧の通り、呼び継ぎ・窯ワレ、そして何本かの薄いニュウがあります。茶碗の縁まで水を入れると窯ワレの上部から漏れますが、通常の茶碗としての使用ではなんら問題はありません。
◆ 径:11.7cm、高さ:6.8cm。桃山〜江戸初
☆ ご売約となりました。ありがとうございました。 |
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