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伝世の阿蘭陀酒次(徳利)です。使い込まれた釉膚やすべらかになった畳付等、古渡り阿蘭陀らしい様相です。図柄は明代染付の写しですが筆のタッチが柔らかく、同時期に産出された古染付とはまた違った魅力を感じますが、諸国陶磁の特質を鑑みながら違いを楽しんだ先人の美意識には舌を巻きます。
口縁と高台の一箇所に金直しが御座います。姿形こそ違いますが、唐物を下敷にした図柄や青みがかった錫釉、ラフに引かれた線質等、同時代の類品が図録(*)に掲載されておりましたので写真に収めました。御参考下さい。
高 155mm
幅 90mm
容量:400cc
塗箱附(真田紐は新しいものに交換されております)
17世紀末
* 『阿蘭陀』根津美術館編 p. 47
◎早々の御売約ありがとうございます。
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