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古童 神楽面 鬼神(癋見)  

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その昔、料治熊太さんの著書に「日本の土俗面」というのがありました。

料治さんがお持ちの面と共に、各地に取材をして撮影された実に様々で個性的な面たちがたくさん掲載されていました。それまでさして興味のなかった面というジャンル、本を読んでからは目からうろこがぼろぼろと落ちたようなそんな感覚を味わった記憶があります。

それから企画展を開催したり、このfufufufuのウェブ上でもその時々好みの面をご紹介させて頂いてきました。

今回ご紹介するのは鬼神の類でしょう。造形的には能面の種類でいうと癋見というものに近いのかなと思いますのでそのように表記しましたが、表面を赤く彩色するのはまた別の意味があるのかもしれません。

神社の建物が多く、赤く塗られているのはそれが神聖な色であり、また邪を払うような意味があったからと思います。赤は特別な色、神聖な色であったからこそ、例えば寺院の調度でたった根来などの塗物はあの色に塗られていらのでしょう。そういった意味で赤を塗られたこの面は常人では成し得ないような、法力を持った存在としての役割であったろうと想像しています。

またこの面には裏に作者と思われる銘が入っています。村落共同体などで使用された神楽面などは、そのほとんどが無銘であったわけですが、例えば漂泊の面打師がこの村にやって来た時に打ったものかもしれませんね。能面のルールに従ったようで、でもどことなく逸脱して野性味があるところを見るとそんな想像もあるかと思います。銘の字ははっきりとわからないのですが、「仿□治右衛門」と読めるのですが、習う、写すと云う意味で誰か治右衛門の打った面を倣って作ったという別の理解の仕方もあるのかもしれませんね。また銘の反対側には墨書きでナンバリングされているようなので、大切に保管されてきた面のなかのひとつなのかもしれません。

出自はさておき、裏のゴツゴツ、ザクザクした鑿痕が愉しく木工として魅力的。また目を剥いて口をへしむその表情はユーモラスなものを湛えていて愉快ですね。

整理され整い過ぎた上流階級の能はソフィスティケートされた分、力を失っていってしまいますが、民間に残る仮面は粗野で旺盛な消化能力でその力強さをキープしています。そういったことで
愛すべき佳面と呼べるものとお勧めしたい一品です。

縦22.4センチ 横14.1センチ

江戸時代頃

御売約ありがとうございます。




 


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