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いわゆる宋赤絵の小碗です(近年研究が進んだことで金時代の製作であった可能性が高まり、現在では「古赤絵」と呼ばれることが多いようです)。磁州窯系の雑器ですが、この手の作品は皿か鉢が圧倒的に多く酒器にも向くこのようなサイズは稀で、数奇者や蒐集家筋に愛されました。旧い時代の発掘伝世かと思いますが随分と酒や茶を吸ったのでしょう、真っ白だった白泥が象牙色となり味わいが深くなっております。
口縁からのびる35mmと10mmに満たない2本のニュウは白漆で止められており、また砂がハゼた部分がありますが個人的には碗の味に馴染んでおり、あまり気になりません。古の茶人のように茶箱(茶籠)に組んでもよし、そのまま酒を呼んでもよし。のびやかな筆致も愉しく、心晴れやかになる佳品です。
径 98 – 100mm
高 40mm
仕覆、桐箱附
金時代(13世紀)
◎早々の御売約ありがとうございます。 |
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