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北鮮系のルーツを色濃く残す、高取焼最初期の窯、永満寺・宅間窯(1600~1610年頃)の小碗です。
‘青なまこ’と称される独特な釉調に、キリッと削り出された高台には鉄分の多いまさ土が確認出来ます。
耐火度の低い胎土が使用されている為、総体に厚めで特に底部は非常に厚く、手取りは重めです。
発掘品ながらも、ほとんどカセのない潤いある釉膚を保っておりますが、一箇所、引っ付き跡に共色直しを被せております(9枚目の画像参照)。器面外側のみで金なおし等よりはスマートな補修かと思います。もちろんご使用にはなんら支障ありません。
ほぼ、同時期の岸岳系古唐津に比しても遜色ない魅力を備えた、筑前・古高取の佳盃です。
口径 7.5cm
高さ 4.8cm
桃山時代/箱付
参照画像(10枚目)・・・「高取焼」福岡市美術館 p13
早々のご売約、ありがとうございました。 |
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