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古渡りのデルフト染付盃です。周知の通り、デルフト染付は明時代の染付磁器を祖としておりますが、モチーフや筆致など独自の目線を感じられて愉しいものです。本作品の見込にはオランダの運河に多く生息するパイク(カワカマス)が描かれており、トロリとした錫釉と相俟って異国情緒に溢れた佳品と存じます。
特筆すべきは、昨日窯から出てきたような目の覚めるようなコンディション。薄作な上、陶土が柔らかい紅毛の諸作の中で「ホツレひとつない」状態は奇跡といえるのではないでしょうか。
径 58mm
高 28mm
桐箱付
18世紀
◎ありがとうございました。 |
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