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失透性の白釉が厚くかけられた素地に、濃厚な上絵の具で奔放に牡丹文等が描かれた、中国明末期の赤絵の一種、‘呉須赤絵’の鉢です
‘玉取獅子’や‘金花鳥’、そして‘魁手’などの呉須の鉢は古くから茶方で声価の高いものでしたが、もちろん厳しい条件をクリアしたものだけに限られ、「無傷である」こともその大きな要因の一つと考えます。
残念ながら出品の鉢にはホツレにニュウと疵気は少なくありませんが、いずれも古い丁寧な本漆なおしが施されており、大切に扱われてきたことが窺えます。
アガリのよい白磁胎に朱緑の二色の対照が鮮やかで、古い本漆なおしはいまだ堅牢です。
古くに日本に請来され伝世したようで、箱裏に「大正五年に、元箱が大破した為に箱を新調云々・・・」とあります。
疵ものゆえにリーズナブルに愉しめる、呉須の佳鉢です。
口径 18.3cm
高さ 8cm
明時代末期/共箱付
早々の御売約、ありがとうございました。 |
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