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朝鮮木工の魅力は螺鈿にしても漆塗りにしても、極度の緊張を強いるような格調の高い中国漆芸などとまったく違う、朴訥で微笑ましいような絵柄や素材そのものを活かしたシンプルな木地ものなどが多いことだと思います。もちろん彼の地でも王宮で使用された気品溢れるような逸品も存在するのですが、多くは質素で素朴なものが多いようです。ですから日本人の琴線に触れた文物が多く、むかしから日本に請来されてきたわけでしょう。
これは硯箱、中の掛子に硯や筆、墨などを入れ、その下には紙や水滴や身の回りの小物を入れたようです。材は天板のみ欅を使用し、他の側面などはすべて松を使っているようです。全体を透漆を塗っているのですが、その表面は長年の手脂などによってしっとりとした質感に変化しています。
内側にはいたずら者が落書きしたのか、あるいは所有者の名前なのか、ハングル文字が書かれています。不勉強で意味はまったく解りませんが、余った墨で余白に何か書きたくなるのは万国共通なんでしょうね。
シンプルな箱ですがそれだけにストレートに木の古民藝の愉しさが味わえるものじゃないでしょうか。朝鮮木工の入門編ともいうべきものでしょうがなかなか奥深いものがあると思います。大きな
棚などは置く場所がいろいろと考えなければならないでしょうが、このサイズならば座辺にちょこんと置くのが可能ですね。お手許にどうぞひとつ置いてみてください。
34.4×22.3センチ 高さ21.2センチ
朝鮮時代
補修がいくつかあります。まず掛子の縁の立ち上がりの三辺が、別材を持ってきて作っています。また本体の畳付部分に二か所、欠損した部分に別材で補修しています。少し畳付部分の脚が短くなっているかもしれません。補修が無い方がもちろんいいのですが、致命的ではない補修の品がリーズナブルにご提供できれば、それはそれで意味あることと考えております。
御売約ありがとうございます。 |
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