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伝世の古信楽掛を紹介します。時の慧眼が農具であった小壺を掛花生に見立て茶席に用いたのは、何より花映えがよく侘茶の趣意に副うものだったのでしょう。苛烈な炎の洗礼を受け焼き締まった膚は一見さえませんが、水を打てば一転息を吹き返し「花」も要らぬほど。ゲンコツのようなフォルムに「あばた」が侘びた風情を引き立てて。時は移ろうも美の系譜は未だに強固です。
修理は御座いません。口縁の欠けは旧く、欠点を指折るものではないでしょう。サイズも頃合いで掛花として使う古信楽踞はこれ一つで良い、と思わせてくれる品です。伝世箱に売立の落ち札が添うのも嬉しい。
高 115mm
幅 120mm
伝世箱(桐)、落ち札、外箱(桐)、風呂敷付
室町時代
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