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慶長七年開窯、釜ノ口窯(1602~1632)の筒茶碗です。
枇杷色がかった青磁の深い色味が独特な‘灰釉青磁’と呼ばれる、同窯特有の釉薬が使用されており、高台内までの総釉であることも上手物の特徴のひとつです。
帰化陶工がそのままロクロをひいた(蹴った)ような素直な造形ながらも、口辺の控え目な山辺に見込みの茶溜り等、碗相も申し分ありません。また手取りはズシリと重く古格を感じさせます。
同時代の唐津陶などと比較すれば、一部の物を除き(割山椒向付等)、まだまだ安価ながらも魅力においては全く遜色ない、桃山陶・古上野の佳品です。
9枚目の画像のニュウ、外側には通っておりません。
伝世。
同様の釉薬(灰釉青磁)を施された器を参照画像として添付致しました。
口径 7.8cm
高さ 8.5cm
桃山時代/箱・仕覆付
参照画像・・・「世界陶磁全集 7」小学館 No,92
「国焼茶陶 上野焼展」赤池町 No,4・6
早々の御売約、ありがとうございました。 |
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