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渡邊美術店 足柄山図 額  

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古今著聞集等に収められている
時秋物語の場面を描いた額です。

源義家(八幡太郎義家)の弟、源義光(新羅三郎義光)は
武芸に秀でると共に宮中楽家 豊原時元の一番弟子として
笙を学び、一子相伝の秘曲を伝授されるほどの
笙の名人でもありました。
後三年の役において、苦境に陥った兄 義家を助ける為に
朝廷の許しが得られず、義光は官職を辞し手勢のみを率い
奥州へと向かいます。
それを追ってきたのが、時元の子であり楽家の若き当主
豊秋でした。
楽人である豊秋からの奥州での戦役に供をしたいという
申し出に義光は訝しく思いながら断りますが
それでも豊秋はついてきます。
ここを越えるともう引き返せない関東の関所に近い
足柄山の辺りで改めて引き返すよう申しても
頑なに拒む豊秋を前にして、義光は思い至ります。
笙を持っているのか問うと、
はたして豊秋は笙を携えていました。
幼時に父 時元を亡くした豊秋は秘曲を伝授されておらず、
唯一の伝承者であり苦戦の中にある奥州へと向かう義光が
戦死すると豊原家の秘曲が途絶えることを恐れ、
後を追ってきたのでした。
兄の窮地を助ける為、全てを投げ打ち死地へと赴く義光に
秘曲の伝授を求めることもできず、気付かれなければ
共に戦死する覚悟でいた豊秋の思いを悟った義光が、盾を
敷物として座し秘曲を伝授する場面が描かれています。

本来、屏風等大きな画面の断簡を額装したようです。
江戸初から中期頃のものでしょうか。
本紙に経年によるアレ、額にいたみがございます。
それぞれが背負った運命と覚悟の中での伝授という場面を
やまと絵の大らかさが包み込む
良い絵だと思います。

本紙:縦41センチ 横38センチ
額:縦72センチ 横49.5センチ

 


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