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呉須で梅の花、辰砂で壽を交互に描いた、モダンな意匠の筒茶碗です。向付という見方もありますが、口縁が開いた薄い磁体から茶碗と判断しました。天啓年間に作られた同手の色絵茶碗がありますが、本品は辰砂を用いている点で一段古い作品でしょう。
口縁に金直し、下部に最大15mm程度のソゲがありますが何れも古いものです。見込の窯瑕や散見される「虫喰い」は古染付特有の約束事にて、瑕ではありません。
小林秀雄旧蔵の同手が『生誕百年記念 美を求める心』図録に掲載されておりましたので抜粋しました(最後から2番目の写真です)。
高さ 80mm
口径 105mm
桐箱付
明時代末期
早々の御売約ありがとうございます。 |
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