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奈良の元興寺はもともと明日香村の蘇我氏の氏寺、日本で初めて建立された寺院であった法興寺が始まりです。平城遷都に伴い場所が移され氏寺から官寺に変わり新たに建立されました。(ただし元の場所にも法興寺は残り、今日の飛鳥寺として銅造の釈迦如来像などが見ることが出来ます。)
東大寺や法隆寺に比較すると規模は小さいながら、昔は大伽藍を誇った大寺であったようです。平城遷都から数えればおおよそ1300年の歴史というとてつもなく永い時を経てきたお寺です。
さてその元興寺極楽坊の床下や屋根裏からは数多くの千体仏やこの板仏も発見されています。庶民にも広まっていった仏の教え、いろんな願い事を小さな千体仏に託して実に長い時間をかけて奉納していったものです。
小品ながら鎌倉時代の木彫が手に入る機会もなかなかないもの、擦れてしまっていたり、破損したものも多いなか、これはきれいな彩色が残っていてやさしい表情も伺える佳品と思います。
仏教美術の定番であるところの板仏、もはやコレクターさんが手放す機会でもない限りなかなか
手に入らないものでしょう。どうぞお見逃しなく!。
高さ11センチ 巾4.1センチ 鎌倉時代
保存用の桐箱に収められています。
詳細はお問い合わせください。
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