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浄瑠璃寺の印仏とは、ここのご本尊である九体の阿弥陀如来像の胎内から発見された古い版画のようなもの、版木には阿弥陀さま百体が一版になった摺仏と(紙を版木にあててバレン状のもので摺り取っていくもの)、今回ご紹介する十二体一版の印仏と(ちょうどハンコを押すように版木を紙に押印していくもの)呼ばれるものがあります。
永い時の流れのあいだに朽ちてしまったり、燃えたり、破れたりということはあっても、これだけ表情が伺えるほど残っているというのは、和紙の強さですね。現代の洋紙などではとてもじゃないがこんなに長持ちしません。
ご紹介するのはほんの端っこ、押されている仏の数も決して多くはない残欠ではあります。しかし少ないとは云え平安時代の紙が手に入ると云うこともなかなかないものでしょう。早くから巷間に流出したのでこんな手に入る機会もあったのでそれはそれでありがたいことです。
座辺で愉しみ易いようシンプルな額に入れてあげました。ちょこっと飾って愉しむにはちょうど頃合いかと思います。仏教美術入門として最適なものじゃないでしょうか。
額装サイズ 縦13センチ 巾35センチ
イメージ 縦3.8センチ 巾29.5センチ
そのままでは千切れてしまうので裏打ちして形にしてあります。
平安時代後期
資料によれば長治二年(1105)と入ったこよりが発見されているものが同手にあります。
御売約ありがとうございます。
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