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決して珍品好きと云う訳ではありませんが、さすがにコレには参りました。ただし本来の用途は残念ながら分かりません。伝世品も私共の知る限りないと思われます。
『大唐津展』(読売新聞社=大塚功藝社 1978)図録にはもう少し大振りなモノ(No.157 径7,7cm 原明窯)が『盃』となっていますが、おそらく苦し紛れに名称を付けたまでの事でしょう。ちなみにその所載品は皮鯨ではありません。ただでさえ珍品なので何ともいえませんが、皮鯨は更に極く限られた数しか作られなかった事でしょう。
詮索はともかく、蕎麦かそうめんでもすする時こいつに七味や柚子胡椒、はたまた酒盗かこのわたでも盛ったら最高の贅沢なのでは。どんなモノでも『盃』として試してみたくなる酒徒の方もいらっしゃるでしょうが、容量も小さく形状も決してオススメはしません。
一見4点の内1.3.が皮鯨、2.4.は鉄釉に見えますが、井桁形の4.も底部を良く観察すると実は皮鯨なんです。
1.皮鯨/大★形 径:4,5~5cm、高さ:1,8cm
2.鉄/★形 径:4,4~4,7cm、高さ:1,7cm
3.皮鯨/小★形(二ヶ所 共直しあるも肌は一番良いです)径:4,3cm、高さ:2,2cm
4.皮鯨/井桁形(一辺にソゲあり)3,6~4,1cm、高さ2,3cm
◆ 箱は充てがい箱でかなり窮屈です。蓋も失われていますが、包み裂あり。17c。
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☆ ご売約ありがとうございました。 |
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