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ごつごつ、どっしり、さぞやたくさん働いてきたであろう作業板ですね。ずっしり重量があり、材は欅だと思います。作業板としましたが、それほど刃物痕が刻まれているわけでもないので、もしかすると踏板にしたのかもしれません。側面は扇面形にくりぬいて、持ち手にしています。持ち運びに都合がいいようにでしょう。裏面は真ん中を削り取り、据わりがいいようにしています。こうすることでかたつきを抑えているんですね。削られたところも未処理でごつごつざくざく、これも味のうちでしょうね。
今こんな材はなかなかないでしょう。目先の需要を満たすため、成長が早く安価な杉がたくさん植林されて、こういう欅などは成長が遅いため、敬遠されてきたツケがまわってきたんでしょうね。近年、花粉症に泣かされている方たちがあまりに多いのも、そのツケのひとつでしょうか。
まあそれはさておいて、敷板として使えば、上に乗せたものが映えること間違いなしのこの板、もちろん踏板としても魅力的です。どっしりと存在感のある、これも木の古民藝のうれしい一品です。
横61.5~62.8センチ 縦35~36センチ
高さ11.5センチ
明治頃
割れや虫食いなどで荒れている部分がありますが、割れも経年変化のひとつですし、虫食いも表層のみで止まっているので、お使いになるのに問題ありません。
御売約ありがとうございます。 |
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