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文禄、慶長の役を契機に日本と云う新天地に渡った朝鮮の陶工たち、彼の地の陶業技術を新しい土に込めて様々なすばらしいやきものを作っていってのはよく知られています。唐津しかり、萩しかり、そしてこの薩摩の始まりも同様でした。薩摩と云う呼称はかなり広いザックリとしたもので、それぞれ窯によって特徴があるようです。
最初は藩侯の命で茶陶を焼いていったと思いますが、江戸後期には庶民の需要の高まりから生活雑器なども焼くようになります。献上品の白もんと庶民のための黒もんと明確に区別されていたようです。このからからと呼ばれるものは、もともと琉球から伝わったものです。彼の地では泡盛用ですが、こちらでは醤油にも焼酎にも使われました。
龍門司特有の赤い土に白い化粧土を掛け、その上から緑釉と飴釉を柄杓掛けしています、自由で伸びやかな意匠、そして白土の部分にはしみ込んだ味わいが粉引茶碗のように広がっています。
もちろんこれはお酒に使いたいものですね、中もキレイに洗浄済みなのですぐにお使い頂けます。燗をつけても冷たいやつでも、とにかくおいしいお酒をたっぷりとお愉しみください。
高さ13センチ 口径4.5センチ 胴径10.5センチ
18~19世紀頃
口縁から約3センチのニュウ
御売約ありがとうございます。
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