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とっても地味な存在ながらいつも気になるあの人、それはこの山茶碗と呼ばれる一群です。健康的で衒いが無くストレートにその魅力が伝わるものと思いますが、どうにも今の骨董界(そんなものが本当にあるのかどうか知りませんが・・・。)ではあまり注目されることがないようで、でもでも今にこの人がスターになる、そんな時代が来るようにも思います。
ところでこれの面白いポイントは高台でしょう、通常のラフな作りのものとはまったく別物、これは白瓷の伝統をそのまま受け継ぐものですね、施釉痕が明確に無いので、分類上は山茶碗としていますが、明らかに上手の作りです。
以前、瀬戸の研究家として世に知られる赤塚幹也さんの著作ではこの山茶碗を上手上級から下手下級の九段階に分けて、編年区分をしていましたが、これは明らかに上手に入るものだったでしょう。重ね焼きの天であることもうれしいポイント。花を浮かべて、あるいは枝物をそのまま挿しても、とにかく水に濡らすと途端に活き活きしてくる美しいうつわです。
口径13.5~14.7センチ 高さ3.5~4.3センチ
平安時代末期
口縁から窯ワレ、他に微細な削げがありますがコンディションは抜群にいいと云えるでしょう。
御売約ありがとうございます。 |
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