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民衆仏と云うものは製作者のピュアな想いが凝結し、仏師や像容のルールを飛び越えて独自の造形を見せるものですね。地蔵菩薩は地獄に落ちてしまった亡者でさえ救いの手を差し伸べてくれる慈悲深いほとけ様です。厳しい生活環境であった頃には、多くの敬虔な祈りを捧げられてきたことでしょうね。
またこの仏像は珍しく台座まで共に作られています、角材を台形に切って面を取った
だけの簡単な台座ですが、共と云うのがなかなか見られないところです。全体的に炉端の煤をたっぷりとかぶり、黒くトロっとしたその肌は古民藝好きには堪らない質感、眼鼻の彫りもごく簡素で衣手に合掌するシンプルな造形で大いなる魅力を湛えた一品です。
台座共の高さ17.5センチ 本体高さ13.5センチ 江戸時代頃
御売約ありがとうございます。 |
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