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天界の色である白、文士の理想郷の象徴の白、そんな至高の白色を求めたのはやはり中国陶磁の邢州窯からと思います。
そんな人智を超えた神の領域である白を朝鮮半島でも日本でも求めていったわけでしょうが、民族の資質の違いは大きくその両国でもまったく違う「白」が生み出されていきました。
とりあえず我が国の白は置いといて、彼の地朝鮮半島でも盛んに儒教の教えに沿った白いうつわたちが作られていきました。朝鮮白磁の今日の熱狂ぶりについてはもはや何をかいわんやというレベルでしょう。
さて前置きが長くなりましたが、朝鮮全土で白磁が出来たわけではなく、陶土しか取れない場所でも「なんとか白いうつわをつくりたい!」と工夫した結果、白泥を化粧掛けする技法が編み出されました。粉引とも粉吹とも呼ばれるものですね。そのなかでいちばんの名声を誇ったのが全羅南道宝城郡、及びその隣の高興郡などの窯、高名ないわゆる宝城粉引です。
こちらもその生まれの平茶碗ですね。蕎麦茶碗のような内底陰刻の大きな見込みのその中に小さめの目土を置いて、中心には茶溜まりが出来ています。高台は竹の節状に削り出され、約束通り内側にもすべて化粧土を施して、全体に透明釉が掛けられています。この約束を叶えないものは粉引とは呼べませんね。
膚はつやつやとしてカセもありませんし、大事な見込みもきれいな状態、なかなか高額になってしまう粉引ではありますが、こうしたものが手に入るのはうれしいことですね。
外側には定窯でいうところの涙痕があって正面もきちんと決まっています。
手に入れて早速茶を点ててみましたが、はたして実にきれいなコントラストを見せてくれました。
世の中にはいいかげんな粉引も溢れているのも現実ですが、あの名高い宝城手のまじめなものを一つ手に入れたいとお考えの方にはお誂え向きの一品、本物はいいものですよ。
更に使い込んで雨漏り手に育て上げていただければと思っています。
口径16.9~17.4 高さ6.3~6.5センチ
朝鮮時代前期頃
桐箱に収められています。糸味のいい茜色の更紗のお仕覆、花繋紋様の風呂敷が添っています。
口縁に金繕いとニュウ、エッジの部分に釉剥けが見られます。後者の剥けはこの手のものには当たり前にあるものですから、疵の範疇には入れなくともいいかと思います。なにしろなかなか無い粉引の状態のいいものというのは得難い貴重なものですし、こちらもコンディションは非常に良好と云えるかと思います。
画像に出てくる折敷は付属しませんのでご了承ください。
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450,000円
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