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瓦当面の重弧文、顎面の線刻山形文(鋸歯文)、
雄渾な文様構成が魅力の天平期多賀城軒平瓦です。
瓦当面をほぼ残し、奥行きも十分、
残存長さ:最大32センチ(瓦当部寸法)と
多賀城を偲ぶに相応しい迫力、
大振りの軒平瓦です。
褐色気味の器肌はいわゆる発掘伝世の味わいで
おそらく江戸期には好古家に取り上げられ
愛蔵賞玩されてきたものと思われます。
当時は瓦当面を底部として、山形文が線刻された
顎面上部に欠伸子(江月宗玩の号)の書を刻し
白塗りした面を表として飾り楽しんだようです。
朱漆にて書き記されているのは、神亀年間に
大野東人により多賀城が築城された時の瓦と
由来の極めです。
古瓦そのものの鑑賞、楽しむ際は、
瓦当面を正面として置くと
白字の書が刻された面は底部(下面)になり、
見えなくなる為、鑑賞に差し支えなく
ご安心ください。
好古の先人が賞玩した天平の瓦を引き継ぎ
愛蔵していただければと存じます。
朱漆書きの面から瓦後端部に抜ける、
小穴があいています。
(画像中列下段の朱字中央上部分)
転倒防止のために紐等を通したものと考えられます。
参考画像:多賀城と古代日本 宝文堂 昭和50年
ありがとうございました。
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